この精密板金製品のアルミ溶接フレームは、精密板金ひらめき.comが得意とする「低歪み溶接技術」をご説明するために製作したサンプルです。まず本体フレーム部はアルミニウムA5052の板からブランク加工を行い、φ2.0mmのアルミ棒と組み合わせ、最後に溶接で接合しています。アルミに用いられる溶接技術は、大きくTIG溶接とファイバーレーザー溶接に分けることができますが、このサンプルのアルミ溶接フレームにはファイバーレーザー溶接を採用しています。一般的に2.0mm程度の板厚であればTIG溶接でも十分対応することは可能ですが、100mm角という小さいフレームになりますと、熱伝導率の高いアルミではすぐに歪みを起こしてしまい、設計通りの形状にすることが難しくなります。その点、ファイバーレーザー溶接機を用いれば、TIG溶接のような大きな歪みを起こすことなく接合することが可能です。ただ、ファイバーレーザー溶接も「溶接」ですので、溶接歪みを起こすことには変わりなく、普通に溶接をしただけでは歪みが生じてしまいます。こういった問題に対して当社では歪みが生じにくい構造で設計を行った上にファイバーレーザー溶接の溶接ノウハウを掛け合わせることで最小限の歪みに抑えることに成功しています。 |